2014年12月10日
武田のブログ
早いもので、今回が今年最後の僕のブログになってしまいました。
今年最後を飾る1冊は、「ゴッドファーザー 上・下」
マリオ・プーヅォ著 一ノ瀬直二訳 早川書房刊 1969年発行
鬼才フランシス・フォード・コッポラ監督の不朽の名作です。
あの「タララ、リラリラリラリリリ〜♪」の音楽(愛の詩)の流れるパートT〜Vの映画は、どこかで一度は観られたことがおありかと思います。
僕の場合、学生時代にビデオで観たものの、重苦しいストーリー展開になじめず、登場人物もみんなキツネ顔で誰が誰だかわからない。1作目で挫折しました。
なのに、なぜ今「ゴッドファーザー」なのか??
先日、親友と飲んでいた時、男の矜持(きょうじ)、人生との向き合い方を知るために参考になるから是非観るようにとアドバイスを受けたことがきっかけです。
医師でもある親友は僕の心が弱々しくなっていることに気付いたのでしょう。迷える四十男への心の薬…。ここはすんなり彼の処方箋に従い、本を読んでみることにしました。
結論から言うと、おかげですっかりマフィア世界にハマってしまって、オタクになってしまいました。コッポラ映画も全作観ましたが、登場人物の生い立ちなど原作の世界観なしには語れないシーンも多く、是非映画の後で原作も読んでみてください。
ご存知ない方の為にあらすじを↓
舞台は、第二次大戦後のニューヨークです。
イタリア・シチリア島移民であるヴィトー・コルレオーネは一大マフィアのドンです。「ゴッドファーザー」と呼ばれる所以は人から受けた恩は決して忘れず、どんなささいな頼みごとも断らず、麻薬にも決して手を出さない人情・正義派で地元民から大きな尊敬を受けていることよります。
そんなドンには、4人の息子がいます。兄弟唯一のカタギで末っ子のマイケルが事実上の主役です。大学を出ると家族の反対を押し切って軍人になってしまうほど少々きかんぼですが、反発しつつも深い愛情を注ぎ続けてくれたゴッドファーザーが抗争により銃弾に倒れ重傷を負うと、マイケルの人生は急変します。婚約者にも告げず、彼は見事、ここ一番で父の仇を討つという大仕事を成し遂げ、シチリア島に亡命するのです。
島ではあっさり若い美人に求婚し、穏やかな新婚生活を送っていたところに、自分をかわいがってくれた長男の壮絶な死の報せを受け悲嘆にくれます。さらに追い打ちをかけるように自らの身にも危険が押し寄せます。車に仕掛けられた爆弾によって新婦が身代わりになって死んでしまうのです。失意のうちに帰国し、結局はあれほど忌み嫌っていたマフィアのドンの座にまさか自分がつくことになるとは、一番驚いたのはマイケル本人でした。
まだまだ簡単にはまとめきれませんが、
僕が印象に残った場面は、マイケルが敏腕弁護士である次男を解任することを伝え、しこりを残してしまった後で、どう伝えたらよかったか苦悩していた時に、そっと父がくれたアドバイスです。
マイケル「どうしたら、人が気に入るような方法で『ノー』と言えるか教えてくれませんか。」
父「おまえが好きな人間には、あまりたびたび『ノー』と言わないことだ。それが秘訣だよ。そして、それを言う時には、それがイエスのように聞こえなくてはならん。」
答えを知るには、父のこれまでの人生と自分の人生に照らして考えてみてくれ。と言っているのでしょうか。あらすじの部分でも触れましたが、マイケルは、優秀な反面、婚約者のことなど忘れて、別の人と結婚してしまうほど、え!?と言うほど冷淡なところがあります。そんな息子に対して、これまで人からの頼みを断ったことのない父からの愛情にあふれた至高の教えだと思います。
映画にも、父と息子が二人してチェアに座し、別のアドバイスを受ける名シーンもありましたが、ここは本の方に軍配を上げたいと思います。
我が身を振り返り、会社には、いつも深い愛情とそっと支援を頂く方の存在があります。僕や社員はいつも太陽に照らされ光る月のような存在であるにもかかわらず、それを忘れ、ふと気づいてハっとすることがあります。僕自身が光を放ち、温かく照らすことができるまで、どうぞ元気でいてください、ゴッドファーザー。
今回更新日は、平成26年12月10日
次回予定日は、平成27年02月18日
この記事へのコメント
こんにちわ。アルパチーノ藤原です。生き方の矜持。すなわち決して自分を見間違わないことと教わりました。武田社長にはリヴィング・レジェンドがいて羨ましいです。S46世代がんばりましょう。
Posted by エイジ フジワラ at 2014年12月24日 22:19
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