2015年02月18日
武田のブログ
今週は私、武田の番です。
「エッセンシャル思考」
グレッグ・マキューン著 高橋璃子訳 かんき出版刊 2014年発行
インターネット、フェイスブック、スマホなど、どんなに情報技術が進歩したって、仕事は全然減らない。それどころかどんどん机の上に書類が積み重なっていく。
隣りの席の後輩が何に困っているかって?知るわけないじゃん。こっちは朝から晩まであちこちの会議に引っ張り出され、言われるままに山のような仕事をこなしてるんだから!
そんな状況にはまっている人へ朗報の一冊です。
著者はアップル、グーグル、フェイスブックなどの有名企業にアドバイスを与える全米屈指のコンサル会社CEOです。
冒頭の便利な道具をつくっているIT企業にレクチャーするのも皮肉ですが、それがアメリカ。
とにかく余裕のない人に貴重な時間を取り戻すための教えを説いたハウツー本です。
人はそもそもなぜ方向性を見失うのか。
著者によると、それは他人の意見がうるさすぎたり、選択肢が多くて選べないからだそうです。
さらに、オーストラリアのあるホスピスの調査によると、死を迎える患者たちが最後に後悔していることで一番多かった答えは「他人の期待に合わせるのではなく、自分に正直に生きる勇気がほしかった。」という結果でした。
これ、心にズシンときませんか。
自分らしいことが何一つできない人生なんて想像するだけで悲しくなります。でも、このままいくと自分も……..。
なんて考え出したら、正直目の前にある仕事の見方、かなり変わりますよね。この本に書かれてある全ての起点はここだと言っても過言ではありません。
さて、ここからが大切なのですが、どうすれば流されず、たくさんの瑣末(さまつ)なものごとから少数の本質的なことだけを選びとれる人生を送ることができるのか。
僕なりに不要だと思う部分を全てそぎ落として伝えるならば結局、「NOと言える人になるしかない。」ということです。
だからと言って、何でもNOと言うだけではただの凡人です。
上手にNOと言えるかがポイントです。
たまたま前回のブログとも通じますが、あなたの『NO!』が、『YES』に聞こえるように断われればGOOD!
NOと言える人は、短期的な気まずさを受け入れることで、その引き換えとして相手の敬意を手に入れることができます。
その逆でNOと言えない人は、短期的な気まずさよりも好印象を優先します。つまり自分の心の安定の方と引き換えとして相手からの敬意を失っているのです。
著者はこれこそ「エッセンシャル思考」の人とそうでない人との決定的な違いだと述べています。
しかし、NOと言える人になるのは口で言うほど簡単なことではありません。なぜなら、すぐにYESと言ってしまうのは、長年の人間関係で培った脳の奥までにしみこんだ癖でもあるからです。なるほど。
究極のエッセンシャル思考は、無意識自動的にNOと言えるようになる仕組みをつくることにあります。
著者によれば、あらゆる習慣には必ず「トリガー」(=引き金)があり、これがその次にくる「行動」(=感情や思考を含みます)を呼び起こし、「報酬」(=ごほうび)と結びつき繰り返されることで習慣になるそうです。
簡単に言うと、もし会社帰りにコンビニでお菓子を買う癖のある人は、トリガーはコンビニです。だからコンビニを見た瞬間に向かいの惣菜屋でサラダを買うようにすればよい、という理屈です。
すぐにYESと言ってしまうそこのあなた。
何かを頼まれたとき、自分でもよくわからない周囲の期待やプレッシャーに負けてその人との関係性だけで返事をしていませんか。
その手前のトリガーを是非よく思い返してください。必ずあなた特有の癖が隠されているはずです。
癖を探し出す具体的な方法は、さすがハウツー本、本書にしっかり書かれていますのでそちらにお譲りしますね。
今回更新日は、平成27年2月18日
次回予定日は、平成27年4月22日
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